「三四郎」夏目漱石(新潮文庫) 

2020/7/17
夏目漱石
登場人物と出来事は、生き生きと描かれ表現されています。
夏目漱石は、胃の病が有って大変だったと記憶しています。この物語の主人公の三四郎は、ずいぶんと受け身な性格であれこれ思い悩んでしまいます。これは、きっと漱石自身の性格が反映しているのではないかと思います。
受けて立つその潔さがテンポとリズムを刻んでいるので生き生きしているのだと思います。そうした意味で、人や出来事との距離感が安定しているので安心して面白く楽しく読み進める事が出来ました。
ところで、同じ漱石の青春物語の「坊っちゃん」は、小説が道後温泉という現在でも盛んな観光地の支えの一つになっているのだから、小説の力は凄いと思います。

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