2020/06/24
「砂の女」安部公房 (新潮文庫)
2020/6/24
何だかよく分からないが、心をひきつけて夢中にさせる力―魅力―を持った面白い物語です。忘れていた「自己変革の思想」を思い出しました。
もう今から50年前ほどになりますが、大学紛争が有りそれが高校に移って高校紛争も有った、そんな時代の高校生でした。社会が大きく変化して行く気分が有りました。
目の前の自分の現実と向き合って這いつくばって不条理な生き様をさらす、現実的存在―実存―その主体性が、私も含めた一人一人の若者達に求められ問われました。
凄く大きなエネルギーがイデオロギーを超えて有りました。そのエネルギーが高度成長時代という経済改革と併せて敗戦後の日本の基礎を創りました。
そんな時代精神が映し出される懐深い作品です。
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