私の「生きる記録」~絵画作品の発表など~

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「一人は賑やか」:茨木のり子

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「一人は賑やか」
一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな森だよ
夢がぱちぱち はぜてくる
よからぬ思いも 湧いてくる
エーデルワイスも 毒の茸も
一人でいるのは 賑やかだ
賑やかな賑やかな海だよ
水平線もかたむいて
荒れに荒れっちまう夜もある
なぎの日生まれる馬鹿貝もある
一人でいるのは賑やかだ
誓って負けおしみなんかじゃない
一人でいるとき淋しいやつが
二人寄ったら なお淋しい
おおぜい寄ったなら
だ だ だ だ だっと 堕落だな
恋人よ
まだどこにいるのかもわからない 君
一人でいるとき 一番賑やかなヤツで
あってくれ

孤独を耐えるのではなくて孤独に甘んじる、あるいは楽しむ。この詩で納得するのは「一人でいるとき淋しいやつが 二人寄ったら なお淋しい」、もっともな認識です。きっと、孤独を怖がる人は臆病で、その臆病を隠すために自身を偽って他人と関わる淋しい人です。