木版多色刷 天保元−天保3年(1830-32)頃
<千住の花街より(従)眺望される富士。前景に大名行列の鉄砲隊、そして小屋越しに毛槍の隊が続くのが見える。中景には、稲刈りの終わった田圃の畦道に、美しい農民の娘二人が行列を眺めている。その視線に応えるかのように娘の方を見る武士も幾人かいる。遠くには花街(岡場所、非公認の遊郭)の界隈が見える 文化遺産オンライン>
構図が工夫されています。中景から画面の奥に富士山を描く事で画面空間の奥行を創っています。畦道に二人の娘が行列を眺めている事によって更に行列が目に留まります。のどかさが感じられる絵です。