私の「生きる記録」~絵画作品の発表など~
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「月と六ペンス」 サマセット・モーム 金原瑞人 訳 (新潮文庫)
28
Jul
2020
読書の感想文
posted by 山﨑敏雄
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0
2020/7/28ポール・ゴーギャンをヒントに書かれた作品として知られています。しかし、この作品の主人公と実際のゴーギャンとの共通点は少ないです。私は、この作者の才気有る言葉に感心しました。P120 8行目~9行目「美とは芸術家が鑑賞者たちに聴かせる歌のようなものだ。その歌を心で聴くには、知識と感受性と想像力がなくてはならない」と、美を定義づけていますが、納得の行く言語表現です。また、P330 10行目「人はなりたい...
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「人間失格」太宰 治 (新潮文庫)
20
Jul
2020
読書の感想文
posted by 山﨑敏雄
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2020/7/20この世界に引き込まれました。ぐいぐいと読み進められる力を持った作品です。読み終わった後の爽快感は有りません。救いがないからだと思います。堕ちて行く人の有り様は限りが無いのかも知れません。だから、読み進められるのだと思います。主人公への優しさ、堕ち行く人への優しさ有ってこそ、書き進められるのだと思います。ここまで堕ちても許す優しさ。この寛容の精神は、決して人間失格では有りません。でも、何だ...
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「三四郎」夏目漱石(新潮文庫)
17
Jul
2020
読書の感想文
posted by 山﨑敏雄
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2020/7/17登場人物と出来事は、生き生きと描かれ表現されています。夏目漱石は、胃の病が有って大変だったと記憶しています。この物語の主人公の三四郎は、ずいぶんと受け身な性格であれこれ思い悩んでしまいます。これは、きっと漱石自身の性格が反映しているのではないかと思います。受けて立つその潔さがテンポとリズムを刻んでいるので生き生きしているのだと思います。そうした意味で、人や出来事との距離感が安定しているの...
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「ペスト」カミュ 宮崎嶺雄 訳 (新潮文庫)
08
Jul
2020
読書の感想文
posted by 山﨑敏雄
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2020/7/8どうしても、現在進行中の新型コロナウィルスに支配されている現在世界と並行して読み進めてしまいます。そうした意味でリアリティーを感じます。誰もが、「隣人に信用がおけないということ。こっちの知らない間にペストを持って来られたり、うっかりしている隙に乗じて病毒を感染させられたりしかねないということが、あまりにもよくわかっているのだ。」という世界に生きているからこそ、この疫病に正しい知識と記憶を持...
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